【補足】途上国への渡航時に必要なワクチン接種

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(゜-゜)

やはり疾病対策に関して不安がぬぐえない。
コットンパンツな最弱装備ではないものの、木製シールドレベルの装備(破傷風のみ)で健康に帰ってこれる気がしなかったというのが本音。狂犬病は気を付ければなんとかなるかもしれないけど、口から入るやつらに関しては皿を拭くわけにはいかないし、シャワーの水にもいるわけで、全く口に入れないというのは不可能だ。下痢は確実だが、特にA型肝炎、腸チフスにかかる自信はかなりある。帰国後、仕事の最中にぶっ倒れてもハタ迷惑だし、装備をしないで魔境に行って被爆しましたは社会人的にはありえない。しかし渡航まであと10日を切ってしまったので間に合うかもよくわからん。仕方ないので腹をくくってトラベルクリニックに行って相談した。結果としては案外じたばたしてみるもんで、ネット検索でうだうだと悩むよりさっさと専門家に相談すべきと思いました。

というわけで、以下、これから渡航する不慣れな方々の参考になればと思って、備忘録もかねて今回の接種相談の内容をメモしておきます。

 

海外渡航では、一般的な感染症情報とタイムリーな感染症(流行病)情報が必要です。
・一般的な感染症情報
厚生省検疫所 FORTH 海外で健康的にすごすために
・タイムリーな感染症発生状況など
外務省 海外安全情報ホームページ

【食べ物・水からの感染】
途上国では下水処理設備が整っていないことが多く、このため上水(生活水)が汚染されてしまう。この世の中に存在する病原体は様々だけど、ざっくりわけて抗生物質が有効な「細菌」と無効な「ウイルス」が存在する。なので、抗生物質を飲めばなんでも治ると思っていたら痛い目を見てしまう。まあこの辺の薬が効く効かないは長くなるので省略。

クリニックで相談した時に、上水設備が整ってない途上国に行く場合にしておいた方が良いワクチンを聞いた。
・A型肝炎(ウイルス)
→基本的には3回。0日、3週後、6ヶ月後。3回接種後は免疫効果が10年持つ。
しかし、免疫が付きやすいので1回でも打っておけばかなり違うとのこと。あきらめるなかれ。
感染ルートは汚染水の経口感染、またはヒルなどによる吸血。

・腸チフス(細菌)
→基本的には1回でOK。ただ免疫持続 が3カ月程度と短いため、渡航毎に接種が望ましい。
こいつも汚染水などによる経口感染。
【土壌・傷口からの感染】
・破傷風
→基本的に破傷風菌(細菌)に汚染された土壌から感染する。神経毒でマヒが起こったりするので要注意。小さい時にちゃんと予防接種していれば、20歳以上で追加接種したことのない人は1回すべし。過去に打ったことがあれば10年くらいは免疫が持続するので大丈夫。オイラは2年以内にはしたので今回は接種なし。

【狂犬病】
国内産ワクチンと輸入ワクチンが存在する。輸入ワクチンは世界で広く流通しているもの。免疫効果が高く、接種完了まで最短3週間。

・接種プログラム
輸入ワクチンの場合、通常0日、7日、28日だが、緊急接種では0日、7日、21日が可能。
国内産ワクチンは0日、4週目、6か月以降
>>参考元はこちら

・免疫持続効果
どのワクチンに関しても100%の防除効果というのは期待できない。
一応、狂犬病ワクチンに関しては、3回の接種完了後、2年間は効果が持続する、つまり噛まれても処置しなくて大丈夫とされている。しかし、致死率は100%(これはゆるがない)なので、万が一噛まれた場合はすぐに傷口を石鹸と水でよく洗い、できるだけ早く傷の処置と狂犬病ワクチンを接種すべし。2年経過後は2年ごとに1回ずつ追加接種をすることで免疫を持続させられる。

・噛まれたときの接種プログラム
①ワクチン未接種、3回接種が完了していない場合
→噛まれたらすぐさま傷口に抗血清を傷口周囲と筋肉に注射し、さらにワクチンを5回(0、3、7、14、30日目)に接種する。

今回の場合は、2回接種しているので未接種よりまし、という程度の認識。現地情報では大丈夫とのことだったので、万が一という感じです。

②3回接種後
→一応未処置でよいと言われてはいるけど、処置はしましょう。事故発生後、2回狂犬病ワクチンを接種。

ちなみに狂犬病は日本を含めた数カ国では清浄化(全くなくすこと)に成功したけど、たいていの国は陸続きなので完全撲滅は実質不可能、狂犬病が存在する。発症しなければ助かる見込みはあるが、発症してしまうと致死率は100%、助からない。ちなみに、狂犬病というけど、持ってるのは犬だけじゃないので動物には触れぬよう。キツネ、アライグマ、コウモリなども持ってますから。

日本でもかつて狂犬病というのは存在したのだけど、野良犬を駆逐し、飼い犬にワクチン接種を義務付けてやっと清浄化に成功した。感染症を撲滅させるってのは人間がハナクソ以下の塵屑と闘うようなものだと考えてもらえばどれくらい大変かはイメージしやすいかも。ただ、ワンコの狂犬病ワクチンは義務なのですが、最近は日本にないからといってワンコに予防接種させない人も増えているのが実際で、いま狂犬病が入って来たら拡散を防げないかもしれないと懸念されています。ワンコも予防接種しようね。

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▲サラエボの路上の犬(たぶん昼寝中)
首輪?リード?何それ、の世界。

というわけで、予防接種をしてきました。

▼マッキーの現在の特殊効果
・A型肝炎(未完:1回、帰国後2回)
・腸チフス(完了:1回)
・狂犬病 (未完:2回、帰国後1回)
・破傷風(完了:10年ブースター効果中)
・A型インフルエンザ(完了:今年分)
東欧に行った時、そういう予防接種はどこでやってもらえばいいかわからず、複数の病院に電話したのですが、一般の病院では良くわからないことも多いようで保健所を紹介されるだけでした。保健所でも紹介してもらえず、結局予防接種が出来ないままコットンパンツと木製シールド(破傷風)だけで出かけました。結果的に大丈夫でしたが、危ないので注意しましょう。トラベルクリニックというジャンルの病院では、そういう関連のワクチンを常備していることが分かりましたので、これから初めての一人旅などを検討されている方は参考になるかも。東京にはたくさんあるようです。

▼トラベルクリニック(今回探し当てたもの)
【東京】品川イーストクリニック
【札幌】さっぽろ内科クリニック

ちなみに、ワクチン代は正直馬鹿になりませんが、何事もケチるとトラブルに巻き込まれやすいので返せるお金なら今は感謝して借りましょう。結局身を守るのはお金なんだよね。

 

ということでワクチンを打っていざ旅へ!→

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この記事を書いた人

千葉・南房総在住/2児のカーチャンやってます。Web関係・カメラ関係のお仕事している在宅ワーカー。ブログは趣味の延長ですが、仕事の備忘録にも使っています)。元ロードバイク乗り(愛車:MBK750RD)

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