【インド】未知の国、インドへ(その5):バックパックをするということ

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旅する理由は人それぞれだと思うけど、
思い返せばいつもその旅の先に輝かしい「異文化との出会い」を期待しているわけではなかった。
…少なくとも自分は。

日本に生まれ、一般的な3世帯家庭に育ち、平均的な地域社会で暮らす中で
いつからだったか、標準からずれていく自分を感じるようになった。
日本という国は、標準的であることを美徳とする風潮が背景にある気がする。
個性が叫ばれる昨今だけど、標準というラインを越えて堂々と個性を持っていられる人は果たしてどれくらいいるのだろうか、とたまに考える。
標準というのは全体があるから、その中で「まんなか」が作られるだけの話で、全体が変われば「まんなか」も変わることは誰でも知ってる。だけど、それを誰かがはっきり決めるわけじゃなくてなんとなく決まることだから厄介なんだろう。誰も止めようがないし、誰も悪くない。そもそも止めること自体がナンセンスで無理があることだと自分は思う。止めるのではなく理解することが大切で、誰かに理解してもらいたいなら、まずは自分が理解しなければ何も伝わらない。伝えられない。



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▼ネパール初日、首都カトマンズ

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いいねえ、ベテランのバックパッカーじゃん。
私はもっと早くに海外に行ってみればよかったなーって後悔してるよ。
実は中3のときにタイに家族旅行に行こうっていう話があったんだけどさ、受験があるからって理由で行かなかった。ホントは海外に行くのが怖かっただけなんだけどね。それで20歳のときに友達とベトナム行こうって話が出て10年パスポート取ったんだけど流れてね。その後24歳くらいにシンガポールに行こうって話もあったんだけど一緒に行く人が行けなくなってさ、そんときは一人では怖くて行けずに辞めちゃった。結局初めてパスポート使ったのは27歳。もったいないよね(笑)

そうそう、一番最初の外国人と会ったのはさ、14歳かな…中学生の時。修学旅行先で外国人に道を聞かれたんだけど、それがその時はどうしたらいいかわかんなくなっちゃってね、英語ってどうやって話すんだっけとかパニックになってさ、、、結局何も言わずに走って逃げちゃったんだよね。今思えばなんつーひどいことしたんだって思うけど(笑)まさかそんな自分がその15年後に一人でネパールに来てるなんて想像もしなかったな。

自分が一人旅しようと思ったのはさ、
なんていうか、知らないことに対する先入観とか恐怖感ってのをなくしたいからなんだよね。

日本人ってさ、普通であることがいいみたいな風潮があるじゃん?
性格だったり、家庭環境だったり、それこそ見た目とか人種とかさ、みんなと違ってるものを徹底的に排除したくなるような深層心理みたいなのが根底にあるんだと思うんだよね。たぶん、それって日本人っていう民族柄なのかもしれないけど。いまでこそ自分を受けられるようになったけど、ここまで来る間に他人の評価ってすごく気になって随分苦しんだな。アウトローな自分との葛藤ってのはそれこそ26歳ごろまであったんだよ。まあ、排除されてた自分も排他的だったというか日本人的だったというかw

実は一回知ってしまえばなーんだってなっちゃったりするんだよね、案外。
英語話せないから海外なんて怖くていけないとか。実際は行っちゃえば英語なんて全然話さなくても大丈夫だし、大事なのは伝えようとする意思があれば伝わるってこと。そうそう!着いたばっかの時が一番ちゃんとした英語だったりするしね~ww

知らないから怖い。違うから気持ち悪い。
まあそんな単純な感情なんだけどね、実際は。
ただほぼ単一民族単一宗教の島国国家・日本では客観的に見ることすら難しいのも現実。こういうのって口で説明して分かってもらえるもんじゃないし、先生とか親とか教える側が分かってないから子供にも伝わらない。単純だけどすごく難しい問題だよね。違いがあることが普通になれば、それで終わりなんだけどね。大人が変わらなきゃいけないけど、大人は子供ほど柔軟になれない。…とそういう考えから思い込みだったりね(笑)年齢とか立場とかじゃなくて結局はその人の気持ちというか姿勢次第なんだよね、要はなんでも。

でもさ、海外に行ったり住んだりするじゃん。
するけど、結局日本人は日本人以上にも以下にもなれないんだよね。だって日本人だもの。
沈没(※海外旅行先にそのまま住み着いてしまうこと)する旅行者っているけど、それはただ状況になんとなく流されてるだけで、その国の人になれるわけじゃないと思うんだよね。自分が誰なのか、自分はどうしたいのか、そういうのをちゃんと持ってないと簡単に楽な方向に流されちゃう。確かに楽だよね。考えなくていいし、壁にぶつからなくていいし、自分と向き合わなくてもいいし。でもそれって結局自分から逃げてるだけじゃん?結局それって何も変わってないじゃん、日本にいる時と。

旅行者はその国の人には絶対なれないんだよ。なれないけど、その中でいかにその国の人の生活や心に近づくかっていうことを考えることはできるよね。たぶんそれが理解するってことなんだろうけど。で、結局はそういう姿勢が自分が日本人だってことをより深く考えることになるんだと思うんだよね。だから自分は高級な旅もいらないし、もっとそこの地域の人の生活に近づきたいと思う。うんうん、ここはお互い一緒だよね。 

そう、結局海外に行くってそういうことじゃないかな。
日本人って何なのか
普通って何なのか
幸せってなんなのか
自分っていったい何者なのか
…それを一生懸命考えること。 

文化とか、遺産とか目に見える楽しさもあるけど、
そういうことじゃなくてもっとその奥のものを見るために、必死で考える。
その機会を無理やり強引に作るのが、バックパックだよね。
でも海外旅行に行ったら人生変わるなんてウソ。
海外旅行に行って考えて感じて何かを変えようと努力した人が人生変わるだけの話。
結局日本でそれができる人は、わざわざ海外行かなくても人生変えられる。
ほんのちょびっとの勇気が出せるかどうか、それだけなんだよねホントは。

こんな話今までしたことないんだけど、同じ年の人が同じこと考えてるってなんかうれしいな。
そういえば今朝デリーで会ったんだったよね、なんか信じられないな(笑)
あっ帰りもデリー経由だから、外に出れたらまた会おうよ。
デリー通るのちょうど日曜日の夕方だしね。

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加工済み

Oo.(´ω`)

  (゜Д`;) ンガ?

  (・ω・`) あ、もうデリーか。

あの人から連絡来てるかなあ。 

仕事が忙しそうだったし無理かなあ、やっぱり…

インドか…。

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この記事を書いた人

千葉・南房総在住/2児のカーチャンやってます。Web関係・カメラ関係のお仕事している在宅ワーカー。ブログは趣味の延長ですが、仕事の備忘録にも使っています)。元ロードバイク乗り(愛車:MBK750RD)

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