自転車レースの場合、長時間走った後最期に瞬発力を発揮させなきゃいけない事が多いので、序盤の長時間運動でどれだけ疲労を減らすことができるかが勝負になるじゃないですか。
私の場合、ラストスパート前には「トップテン」(激甘)とか飲んでエネルギー爆発させるんですけど、エネルギーが爆発しても結局足の疲労がとれるわけじゃないから踏み込みつらいな~って思ってました。レース前に回復系アミノ酸BCAAサプリを飲んでなるべく筋肉疲労が少なくて済むようにしてるんですけど、どうしても1時間近いヒルクライムだとどうしても序盤の疲れが後半に出ちゃうんですよね。もうつらい(笑)
この筋肉疲労の原因がもう少し減ったらいいのにな~と思ってたら、そういうサプリあるんですね。
ポイントはOCAAって成分でした。長時間運動の場合「乳酸」より「アンモニア」が筋肉疲労の原因だそうです。疲労物質としての「アンモニア」は最近注目されてきた物質で、このアンモニアを解毒するオルニチン回路を動かすのに必須なのがOCAAなんですね。
つまり
OCAAが十分にある
→筋肉疲労物質「アンモニア」が減る
→筋肉が疲れにくくなる!!
というわけで、最期のひと踏ん張りがもう少し軽くなるかもしれないわけです。
それが最近発売された「アミノサウルス」ってサプリらしいですが、ナニコレ期待。
アンモニアについてもう少し詳しく!ですよね。私の個人的考察ですが、調べたら結構おもしろかったのでぜひ。
筋肉疲労・アンモニア・OCAAってどんな関係?
スポーツ中の筋肉疲労を軽減させるには「アンモニア」の解毒が必要。アンモニアの解毒はOCAAが必要なオルニチン回路で解毒される。つまりOCAAを十分に摂取していると筋肉疲労が和らぐ!・・・っていわれても一体どういうことなの?もう少し詳しく!という話ですよね。
オルニチン回路はオルニチン・シトルリン・アルギニンの3つの必須アミノ酸(つまりOCAA)が鍵になっていることは生化学・生理学をかじった人なら周知の事実。オルニチン回路はアンモニアを解毒する代謝経路。
でもそもそも筋肉疲労とアンモニアってどんな関係があるの?OCAAがナゼ筋肉疲労の軽減をサポートできるのか?まずはココからですよね。調べてみたら「運動時のアンモニア代謝 – 慶應義塾大学保健管理センター」という文献がありました。
筋肉疲労の原因物質は「乳酸」。コレは皆さん知ってると思いますが、最近は「アンモニア」も疲労の原因物質として注目されているみたいです。
運動機能とアンモニアの関係についてはまだまだ研究段階で、細かいところは分かっていないみたいですがアンモニアが疲労物質であることはほぼほぼ間違いなさそうです。
アンモニアは運動中どういうときに発生するのか
アンモニアは長時間一定以上の運動を続けていると筋肉中に発生してきます。ここは諸説ありますが、先程の文献を読むと、自分の極限の50~60%程度の力で運動していても長時間運動する場合(自転車長時間に含まれると思う)は時間に比例して増えていくそうです。
もちろんトレーニングをすれば乳酸と同じように発生を少なくすることができるそうですが、乳酸は限界点を超えないと発生してこないのに対し、アンモニアは運動強度に関係なく時間に比例して発生する傾向があるらしいのでちょっと挙動が違うみたい。
またここも諸説あるそうですが、慶応大の文献によると、アンモニアは運動強度が高いと発生しやすいという報告もあるみたいです。そして乳酸と違ってアンモニアは運動をやめるとすぐ正常値に戻ります。アンモニアはしんどい瞬間だけこっそり現れる物質みたいです。
アンモニアはOCAAが必要なオルニチン回路で代謝される
長時間の運動で発生しやすいアンモニアは、自転車レースの最終盤、ヒルクライムレースのラスト1~2km、クリテリウムの最終ラップ、TTの後半向かい風など高出力で運動するときにバンバン発生している疲労物質ということになりそうです。
通常アンモニアは肝臓でオルニチン回路(OCAAが必要)によって代謝・解毒されて尿素に変わります。ただこの部分がうまく回らないと筋肉のアンモニアが増えてしまい疲労感を感じやすいのかもしれません。
アンモニアはオルニチン回路で分解されます。オルニチン回路はアンモニアが増えれば自動的に反応が進む経路で、オルニチン回路に関わる必須アミノ酸オルニチン・シトルリン・アルギニン(つまりOCAA)が十分にあれば自動的に代謝が行われます。
ちなみにアンモニアは運動中のエネルギー産生過程に筋肉中でどうしても発生してくるらしいので、アンモニアの生成を抑えるのは無理そう。アンモニアを減らして疲れを軽減させるなら、とりあえず代謝分解を早めて行くしかなさそうですね。
逆にBCAAサプリはナゼ回復系アミノ酸といわれてるの?
OCAAが疲労原因物質の解毒を早めるかもしれないという話をしてきましたが、じゃあ回復系アミノ酸といわれたBCAAとどうちがうの?って疑問がでてきますよね。
そもそもBCAAは必須アミノ酸バリン・ロイシン・イソロイシンのことで、激しい運動時に「エネルギー」として利用されるアミノ酸なんです。OCAAはエネルギーとしては使われないのでまずその点が違います。
BCAAはアミノ酸ですが、エネルギーとして使われるため体がエネルギー不足になると優先的に使われます。で、BCAAは骨格筋など運動に必要な筋肉中に特に多く含まれているアミノ酸で、骨格筋の35%も含まれています。つまり、エネルギー不足になると骨格筋がどんどん分解されてしまうので筋肉の出力が落ちる原因になるわけです。
だから、分解される前に血中のBCAA濃度を上げておくことで、筋肉の分解を軽減させて出力が落ちないようにするわけです。
自転車(ロードレース)みたいな長時間一定の運動をする持久系のスポーツでは、長時間運動によって糖質・脂質・血中のBCAAを使い尽くすとエネルギーが不足しやすくなるので、血中のエネルギーをきちんと補給してく必要があるわけですね。
なので私が以前に紹介したMRMのBCAA+みたいなBCAA入りドリンクをレース中に飲んでいるわけです。
参考 BCAAとは-グリコ|スポーツ科学・栄養についての研究より
BCAAは筋肉の分解阻止、OCAAは筋肉疲労物質の軽減
BCAAとOCAAって似てるけど、活躍する部分が全く違いました。
BCAAはもOCAAもどちらもアミノ酸ですが、2種類取ることでパフォーマンスを下げる2大要素「筋肉分解」「筋肉疲労」をダブルでブロックしてくれるんですね!
アミノサプリをこんな風に分析したことなかったので、非常に面白い結果でした。
スポーツ科学は日々進化してるんですね。
BCAA配合のサプリメントはたくさん出てるので探すのに困らないと思いますが、OCAA配合のサプリメントはまだまだ見かけないと思います。OCAAとBCAAが両方配合されていて、かつ長時間スポーツ系のサプリメントとして開発されたサプリが最近Webでもちらちら見かける「アミノサウルス」というサプリメントですね。
BCAAとOCAAが一緒に取れるアミノ酸サプリは?
BCAAとOCAAがダブルでとれて、かつレース中の摂取を見通した完全スポーツ系アミノサプリとして開発されたのが「アミノサウルス」です。
アミノサウルスにはBCAAとOCAAである6つのアミノ酸が配合されています。BCAAを構成するロイシン・イソロイシン・バリンとOCAAを構成するアルギニン・オルニチン・シトルリンですね。
OCAAは協和発酵バイオがつけた商品名
ちなみにOCAAという名前は協和発酵バイオがつけた商品名で、Ornithine Cycle Amino Acidsの略です。オルニチン・シトルリン・アルギニンの頭文字じゃありませんでした(笑)
アミノサウルスの公式サイトをみると、BCAAとOCAAの役割についてはふわんとしています。アミノサウルスは医薬品ではなくてサプリメントなので、本来は「効果」とは言わないんですよね。効果って言葉は医薬品にしか使わないので。
ただ説明しやすくするために以後「効果」って言葉を使わせてもらいました。
アミノサウルスの効果は?副作用は?
アミノサウスルに配合されているのはももともと食事から摂取しているアミノ酸成分なので副作用とかは心配しなくて大丈夫です。
いままでのBCAAサプリにさらに成分がプラスさせたと考えてもらえばOKかなと。
アミノサウルスの飲み方としては激しい運動時やレースで飲むのがオススメ。OCAAは筋肉疲労が出るほどの激しい運動で効果を発揮するアミノ酸サプリなので、追い込み練習やしんどい系のレース時に試してみるといいと思います。
これでどれくらいの効果があるか・・・それは各自お試しください(笑)
アミノサウルス購入先-Amazon・楽天・公式サイト
アミノサウルスは薬局には販売していないらしく、Amazonや楽天、または公式サイトで購入できました。
14本入で定価3456円(税抜3200円)。
高い!?と一瞬思うけど、メダリストが5本で1000円なんだからそうでもないですよね。
[st_af id=”2333″]だと15%オフの2938円で、関東なら配送料無料です。ただしプライム対象外なので関東以外の人は送料かかるんですね。
アミノサウルスは通常価格が6400円ですが、公式サイトだと初回購入で50%オフの3456円です。さらに発売して間もない商品なのアミノサウルス1箱おまけキャンペーンやってました。つまり3456円で2箱(笑)
送料は場所によって変わるみたいなので、Amazonとアミノサウルス公式サイトとどっちがお得か見てみてくださいね。
アミノサウルスの特典つきキャンペーンいつまでやってるかわからないので、しんどそうなレースが近い方はお早めにどうぞ(笑)
アミノサウルスのOCAAがラストの筋肉疲労軽減できるかも?
アミノサウルスを調べていったら意外なスポーツ科学の文献を引き当て、知らなかった筋肉の世界を垣間見ることが出来ました。もちろん、スポーツ中の疲労回復についてはわからないことがたくさんあると思いますし、今回私が説明したこともいち仮説でしかないと思っています。
ただスポーツ選手に出資しているアミノ酸サプリメントがこういうところに注目しだしたということは、ここがスポーツ科学の最先端情報である可能性は高いと考えています。
筋肉疲労の原因であるアンモニアの代謝を早めるためにはアミノサウルスでなくとも肝臓のオルニチン回路の代謝を上げるサプリなら効果が期待できるということですね。
なお、アミノ酸サプリメントは吸収に30分位かかるので勝負どこの30分以上前に飲んでおいてくださいね。1時間のレースならレース前に飲んでおけばいいと思いますし、30分のレースならレース30分前に飲んでおくのがおすすめです。
最期のひと踏ん張りを気持ちよく踏んで、自分のトレーニング成果をバッチリ試してください♪
アミノサウルスの公式サイトによると、ランナーが運動中でも飲みやすいように調整されているので口溶けやすい顆粒になっています。ただ自転車レースの場合自転車の場合乗りながらスティック開けて粉飲むのはきついので、ジェルフラスコに他のエネルギー系ジェルと一緒に混ぜといて勝負どころの30分以上前に飲んでおくのがいいかもしれません。