ホイールの「ホ」 -ホイールの強度と軽量化-

【前回の続き】

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先日偶然いったショップで見つけた正体不明のLIGHTNING ALPINAホイール。
5万台という超低価格でこの軽さ。情報は少ないが、乗ってる人のを見るとそうでもなさそうな。

しかし、即断即決してもいいものか。情報が少なすぎるのも気になるところ。
そこで一旦引いて、先日行った店と行きつけのチャリ屋にそれぞれお見積もりを依頼したのだった。



それでそれで、後日のこと。
この件を相談した行きつけのお店へ行ってみたわけですが。

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どうやらアルピナは台湾メーカーの独自設計ホイールらしく、最近出てきたものなのでとりあえず実績がないということ。実績というのはレースでの実績ということではなくて、実際に使ってみた人の声が少なすぎてなんとも言えないということです。このホイールの詳細スペックは検索すれば出てくるので、今回はこのアルピナに絡めた相談の中で初心者の目からうろこが落ちた初心者のためのホイールについてのマメ知識をメモしておく。

軽いのに安いとは、どこかが薄くなっている
考えればすぐわかることですが、ではそれがもたらすこととは一体?
通常軽量化するためにはスポークを減らしたり、ハブを減らしたり、リムをカーボンにしたりするのですが、アルピナの場合はアルミのままでリムを軽くするためにリム自体を削っているので、薄いということ。アルミで薄いということは強度が小さくなっているということになる。さらにスポークを止めるニップルもアルミなのでネジ切れ易く、テンションが張りにくいため振れの調整がしづらい。ちなみにリムを軽くした場合、強度を上げるためにリムハイト(つまりリムの高さ)を高くするので、カーボンなんかはリムが高くなってるのですな。

薄くなったリムが何を起こすのか?
昔もイタリアのメーカーであったらしいですが、リムの強度が低い場合、振れが出やすくなったり衝撃や外力でリムがぐにゃぐにゃにまがったりすることがあるとのこと。スポークのハリのテンションをガンガンあげると振れが少なくなって走りが良くなるらしいですが、どのリムにも張りにも限界があるのでそれ以上に張りをあげるとリムが負けて曲がったり割れたりする。というわけで、リムの強度上限とスポークの張りの間にはジレンマがあるとのことですね。なので軽量化されまくったアルミリムは他のホイールよりもテンションがかけにくく、かけてる際にバランスが崩れてぐにゃぐにゃに曲がって使い物にならなくなったり、最悪走り始めてから曲がったりする可能性があるらしい。

じゃあうまく張りを調節して使えば良いのじゃないか?
張りのときはうまくいったとしても、もともと衝撃には弱いためアタックをかけようと思ってガッっと力を入れた瞬間とか、たまたま溝にはまったときの衝撃などで、ホイールがぐにゃぐにゃに曲がり漕ぐに漕げなくなったりすることがあるということでした。まああくまで過去の事例。ちなみに最近は軽量化でスポークの本数が20~24本だったりするので調節が難しいらしい。昔のは30~36本くらいあったみたい。たくさんあったほうが細かい調節がしやすいので振れも取りやすいとのこと。ただスポークの分は重くなるよね、ってことですね。

安くて軽いホイールは使えないということですか?
必ずしもそうとは限らない。日本人はもともと小柄で力がないからそのあたりのリスクは比較的少なめといえるし、乗り方によっては全く問題ない場合もある。それからそういうぎりぎりまで軽量化されたホイールはレースみたいな極限を求める部分では求められるスペックだったりもするので必ずしも悪いとも言えないとのこと。ただし長く使いたいとか、ガンガン走りたいと思ってる人にはお勧めできないということですね。
とりあえずゆるゆる女性がヒルクライムで使う分にはそこまで問題があるとはおもわないけど、ともかくアルピナについてはその実績がないので店側としてもいいとも悪いともいい難いということでした。

ヒルクライムは初心者にお勧めとは?
こういうもろいホイールの場合はよく「ヒルクライム専用」とか「80kg以上の人は乗らないでください」などと書いてあったりするけど、これは具体的はどういう理由なんだろうか?
結論から言うと「スピードがでない」に尽きるらしい。ダウンヒル、スプリントレースなど高速だったり強い力が加わったりする場合、前述したような強度の問題で急に車輪が回らなくなって大事故になる恐れもある。その点ヒルクライムだったらスピード出したとしてもたかが知れているので壊れるリスクも少ないといったところです。
それに加えて「マイペースで走れる」ということもあり、初心者や筋力差がある女性にお勧めということでした。

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先にホイールの話をしてしまったので前後がぐちゃぐちゃになってしまったのですが、今回のホイール検討の大目的は、「デフォルトホイール以外でもう一つ決戦ホイールが欲しい」ということです。つまり通勤にも使ってるので、大会やイベント出るたびに夜な夜なタイヤを交換するのは正直めんどいと(笑)いつもめんどくさくていいタイヤのまましばらく通勤しちゃうこともあるのですが、もったいないのでレース・イベント用のホイールと通勤・練習用のホイールは分けたい。

 
まあアルテグラホイールにするのが最も無難で堅実な選択肢ですが、それじゃあ面白くないだろうという気持ちもありブラブラしてたわけでした。ともかく、実際に相談に乗ってもらい納得できたので、無難ホイールには成りそうだけども、さてさて。

ところでもっと根本的なところで、ヒルクライムレースにはホイールを変えるのが一番良い選択肢なのでしょうか?ということで、初心者にはためになる(かもしれない)ヒルクライムの「ヒ」については次回。

 

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この記事を書いた人

千葉・南房総在住/2児のカーチャンやってます。Web関係・カメラ関係のお仕事している在宅ワーカー。ブログは趣味の延長ですが、仕事の備忘録にも使っています)。元ロードバイク乗り(愛車:MBK750RD)

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